”最も重要な”シリーズ①

ヨガ

primaryという単語は英和辞典で調べると「最初の」、「初頭の」、「最も重要な」、「主要な」といった意味が出てくる。

2年前のインド・マイソールでカンファレンス内でシャラート先生に次のような質問をした生徒がいた。

「なぜ、上級者でも週に1回はプライマリーシリーズを練習しなければならないのですか?3rdシリーズや4thシリーズを行えばいいと思うのですが」と。

先生はその質問に対しては「プライマリーシリーズのポーズの順番を忘れないためにやる必要がある」と冗談のように答えていたが、その表情は「そんなことも聞かないとわからないのか」と言いたそうに呆れているようにも見えた。

先生は、別の日のカンファレンスでは、「ここにいる誰一人としてプライマリーシリーズを適切に理解してきちんとやれてる生徒はいない。ほとんどの生徒はスプタ・コナアーサナを休みのポーズと勘違いしているんじゃないか?」と言っていた。

前回のインドでは、渡印2週間前に右仙腸関節周りの筋肉を痛めてしまい、渡印してからも太陽礼拝もできなく日常生活に支障がかなり出るくらいの状態だった。

その時、同じシーズンをマイソールで過ごしていたアシュタンガヨガ札幌の更科有哉さんに相談したところ、「痛いポーズは絶対にやらないで練習をやるといい」とアドバイスをもらった。

有哉さん自身も数年前にマイソールで痛みのあまり太陽礼拝もできない症状となり、シャラート先生に相談したところ、「痛いポーズはしないでゆっくり練習しろ」と指導された。その通りに実践をしてみた結果、3週間で痛みが引き元の練習ができるまでに至った言っていた。

そのアドバイスに従い、プライマリーシリーズの前屈系のポーズは全て右膝を曲げて行い、痛みが強く起こるポーズであるスプタ・クルマーサナやバックベンドのドロップバックは避けて練習を続けた。

4週間ほどで再びカポタアーサナで踵を独りで掴める程に回復はしてきた。

そこまで身体が回復できたのは、本場マイソールの集中力が濃縮された場の力のおかげでもあったと思う。

プライマリーシリーズとアシュタンガヨガの奥深さを実感できたシーズンだった。

「痛いポーズはしないでゆっくり練習しろ」という言葉は実に奥が深い。

この言葉を毎朝の実践に取り込んで行う探求もまた良い実践となる。

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