シャラート師がマイソールのカンファレンスで「アシュタンガヨガは全体的なバランスを整えていくメンタルトレーニングだ」と言っている。
「全体的なバランスを整える」
前回のマイソールでの実践は右の仙腸関節周辺を痛めていて身体が思うように動かせない日々だった。
そんな状態の中で、シャラート師のもとでアシュタンガヨガの実践をしていた2ヶ月間はこの言葉の意味に向かい合う貴重な時間だったし、今もその向かい合いは続いている。
それは肉体的な意味はもちろんのことだから、何よりも精神的な部分の要素が大きいと感じている。
シャラート師は、自分の苦手なことや弱い部分と徹底的に向き合わせてくる。
自分では、やりたくないことだが師が求めてくる以上はやるしかない。できなくともやれるとこまでやる。できるかできないかではない。やるかやらないか。というか、やる。
苦手なこと、やりたくないことと向かい合う。
「全体的なバランスを整える」とはそういうことなのだろうと今の段階では思っている。
元サッカー日本代表の鈴木啓太さんが自身のYouTubeチャンネルで元青森山田高校サッカー部監督で現FC町田ゼルビア監督の黒田剛さんとの対談をしている回を見た。
昨年、黒田監督が20数年いた高校サッカーの強豪・青森山田高校から当時J2のFC町田ゼルビアに就任した。
その年にFC町田ゼルビアはJ2でリーグ優勝を果たし、今シーズンでは現在はJ1で首位にいる。
わずか就任2年目でここまで結果を残せるのはとんでもなく凄いことだ。
YouTubeの中では主に青森山田高校での選手の育成の仕方、教育論についてのご自身の経験談、失敗談やそれらから得てきたご自身の学びを話してくれている。
青森山田の強さは、サッカー選手としての良い習慣を作っているところに尽きると監督は言う。
黒田監督は選手たちには、とことん苦手なところ、弱いところと向かい合わせる。
嫌な自分としっかりと向き合うことで、出来ないことを少なくしていく。
それが最終的には自分の武器が際立っていくことに繋がる。
それがメンタルを強くし、組織のピラミッドの土台となり、組織全体を強くすると語っている。
強靭な精神と気持ちの上に技術が積み上がらなければならないと。
仮にプロになれなくとも、青森山田のサッカー部員たちは弱い自分と向き合ってきた経験がある。青森山田でサッカーを学ぶことの中には現代社会の縮図であって、社会に出てから起こる問題を選手たちは経験している。そのため、そんな簡単に挫折することはない。
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