YouTubeで高校駅伝の名門、京都・洛南高校の練習内容の動画を見た。
ヘッドコーチの奥村さんの
「陸上競技を長く続けてもらいたい…怪我のしにくい身体を作るとか身体の動きを覚えるとかっていうようなことを目標にやらせてます」
という指導コンセプトは素晴らしい。
動画は20分弱ほどの長さにまとめられているが、実際は1時間以上はこのドリルに時間を割いているのだろう。それも毎日だ。
当たり前のことだけど、その当たり前のことをしっかりと実行に移して継続していくことは難しい。
目先の結果に捉われてしまい、そのような長期的な視点で実行していくことはなかなか出来ない。ましてや高校生活はたったの3年間しかない。
「10年初心者」と言われるアシュタンガヨガの視点で見れば3年は何らかしらの変化が起こるには十分な時間ではない。
先日、ヨガの生徒さんから高校生の娘さんのことで相談を受けた。
バスケ部の新キャプテンになったのだが、部員が次々と足首の捻挫をしていて故障者が多いために試合に一年生を出さざるをえない状況になっているとのこと。
通っているところは、勉強量をそれなりにこなさなければ入学できない進学校だ。そのため、ほとんどの子が机の座り過ぎで背中が丸まっているとのこと。
他には試合の時に他校の選手との動きを比較しているとディフェンスの時の腰の位置が高すぎると言っていた。
話を聞いていると、おそらく骨盤がまず動いていない子が多いのかなとの印象を持った。現代の若い世代は、ほとんどが洋式生活で床に座ることに不慣れになっているし、和式のトイレで用を足した経験がないという子も多い。足首が固すぎてヤンキー座りができない子もたくさんいると聞く。
背中が丸く固まっていて骨盤の動きが適切ではないために股関節が動きが良くないのは間違いない。そのため、足首への負荷が大きくなってしまっているのだろう。
おそらく肩甲骨周りの動きも硬いはずだし、身体を支えるための脚力も十分ではないだろう。
「長く競技生活を続けるための身体作りと動き作り」
ということを問い掛ける習慣を身に付けていくことがまずは必要だろう。
そういった問い掛けは、競技を引退したあとでの実生活の身体の動かし方にも活かすことができる。
社会人となった後に起こる腰痛や肩こり、偏頭痛などの一般的な身体的な問題にも対応できる基本がそこにはあるからだ。
この考え方と真摯に向き合っている団体や個人が競技で勝っている確率がジャンルの垣根を超えてどの競技種目でも高くなっている。
この事は基本と土台となることを常な見直していくことと同じだ。その姿勢がいま自分が行っている○○のパフォーマンスを向上させる。
コメント