アシュタンガヨガでポーズを取ろうとし過ぎてしまえば痛みは出てくる。
個人的な経験では、
右坐骨の付け根…ハムストリングスがくっついていて坐骨神経が通っている辺りが、ピキピキ、キリキリと筋肉が切れそうな痛みが3年程続いたこともあった。
一般的な坐骨神経痛の症状だ。
茅ヶ崎にある整体院(今はもうやってない)の先生に身体を見てもらったところ、骨盤の位置が悪いことと機能としての腹筋が使えてないと指導された。
言われたとおりに生活習慣を見直したところ2ヶ月ほどで症状が改善して行った。
あとは、右手首が3年半ほど痛みが続いた。
チャトランガやブジャピダアーサナ、バカーサナなどのポーズを拳を握ったグーの形で行っていた。
病院では「TFCC損傷」と診断されたが、頂いたレントゲン写真をネット上の他のTFCC損傷の写真と比較してみても明らかに違っていて、まともな手首の骨の形状をしていた。
原因はジャンプバック、ジャンプスルーのヴィンヤサやハンドスタンドのし過ぎであったのは間違いない。
当時を振り返ってみるとウディヤナ・バンダやムーラ・バンダの感覚が弱く、肩甲骨はまともに動いていなく、全身の繋がりや連動感というのも全くわかっていなかった。
肩や腕力に頼ってそれらを行っていた。
あると思い込んでいるだけで、実際はそこまで練れてない肚と股の感覚で、毎日のようにそんなことを続けていればそうなるよなと今では思う。
半年ほど、痛いことは一切行わずにハーフプライマリーを続けていたところ自然と改善していった。
「不快な痛みを追いかけて練習はしない方がいい」とその頃に思いはしたが、痛みがあってもなんだか頑張りたくなってしまうのがアシュタンギーの性というかなんというか。
「まだいける。まだやれる」と思い、身体の声を無視して続ける。それが失敗なのかと思えば失敗とも言えるが学びの種やキッカケと言えばそのようにも捉えることもできる。
その時には「不快な痛みを追いかけて練習はしない方がいい」と思いはしたが、それが本当に反省ができていたわけではなかった。
前回のマイソールに行く前にも、右仙腸関節痛で日常生活に支障が生じるほどの痛みが起こり、太陽礼拝もなかなかできない身体でインドに渡った。
その時に更科有哉さんから「痛いポーズはしないでゆっくり練習しろ」とアドバイスをもらい、痛みがある右側の膝を曲げて練習を行ったところ、症状が改善していった。
概念としてのその言葉は知っていたことだったが、その概念が自らの血と骨と肉、細胞レベルまでに落とし込めていたかと言ったら、まだまだ浅いところに留まっていたというのが現段階での認識だ。
常日頃アシュタンガヨガを実践している有哉さんの痛みを伴った経験に基づいた言葉だからこそ、自分の身体の中にも響いたのも間違いなくある。
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