現代人としての自分の身体と向き合う

ヨガ

ヨガにしろ、アシュタンガヨガにしろ、ヨガに限らず…例えば、ボルタリングにしろランニングなどなどを始める前に自分の身体が適切な機能を果たしているのか?

ということを見直すことをした方がいいとは思っている。

アシュタンガヨガの場合、隣でアシュタンガヨガを実践しているプラクティショナーと自分が同じポーズをしていても、同じような体感、同じ機能を用いてポーズをとっていると思わない方がいい。

ランニングだって同じだ。隣で自分と同じペースで走っている人が自分と同じ身体の機能を使って走っていることはない。

一つのポーズをとっていても、体感していることをはじめ、知覚している筋肉の部位や、動いている骨格、活発に動いている脳の部位や意識の深度と濃度は絶対に異なる。

アシュタンガヨガを始める年齢までの身体を動かしてきたことの頻度、スポーツ経験があるのならばどういったスポーツで、競技レベルの練度はどのくらいか、ケガの経験の有無、出産経験などの多くの要因によって身体の捉え方は個人個人で千差万別となる。

少し前に流行した5本指のビブラムシューズを開発したクリストファー・マクドゥーガルさんの著書『BORN TO RUN』の中で記述していたことが…

“人類の身体の構造は本来座って勉強するためのものではない。

チーターや他の動物より瞬間的な速さでは圧倒的に劣る人類が他の生物よりも秀でていることは、手先を自在に操る器用さと長時間を駆け走ることができる能力のためだ。

原始の人類はその能力を持ってして獲物が疲れ果てるまで集団で追い込み、そして仕留めることができた。

獲物が疲れ果てるまで走り抜くことができる能力とチームプレイこそが人類が他の生物よりも秀でている能力だ。

人類の身体広大な大地を長時間駆け抜けていくことに長けた構造をしている”

そんな感じのことを述べていた記憶がある。

現代人は労働が単一的な分業制となり、同じ姿勢や一定の運動作業を繰り返すことに時間を費やすことになってしまい、本来の身体が備わっている機能の多様性が失われてしまった。

例えば、クリストファー・マクドゥーガルさんが述べている通りに、人間の身体の構造は本来長時間座っているようには出来てはいないのだろうが、

労働形態によってはせざるを得ないこととなっている。

長時間の坐位は、臀筋群やハムストリングスなどのもも裏の機能を衰えさせる。

衰えは神経の活性化を阻害してしまい、歩行機能の弱体化を促す。

本来、歩行する際に、もも裏の大腿二頭筋とお尻の臀筋群が身体を前に進ませるためのであり、前ももの大腿二頭筋が足の踏み込みを受け止めるブレーキの役割であり、内腿の内転筋群が身体の安定を司るバランサーの役割を果たしているわけだが…

長時間の座った姿勢により、もも裏とお尻の機能を弱体化させてしまい、歩行時の際に前ももの筋肉にアクセルとブレーキの役割を与えてしまうことになる。

人類が構造として…野生として本来持つ機能が失われてしまった状態が大半の現代人の状態ということになる…

のかもしれないし、そうでないかもしれない。

信じるか信じないかはあなた次第。

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