ウップルティヒ…アシュタンガヨガのシークエンスで最後にするポーズ。
結構しんどいから好きな人はいないと思う。
マイソールクラスでの生徒さんの練習を見てたり、総本山マイソールでの他のプラクティショナーの練習を脇見すると(しちゃダメだよね)手を抜いている人は多い。
2時間強の長いシークエンスの実践の果てに、疲労感が最大になっている状態で最後の最後にとるこのポーズはしんどい。
僕も疲れきっている時や気分が乗らない時は手を抜く。
「ヴィンヤサでのジャンプバックやジャンプスルーをするにはどうしたらいいか」という質問をされることがある。
その質問に対しては「チャトランガ、ナバーサナ、そしてウップルティヒをしっかりやること」と答えている。
バンダというものを体感して身につけていくにはこれらのポーズは効果的だ。
ウップルティヒに関しては最低1分は支持してほしい。
そのくらい支持し続けないと身体の深層部は目覚めてこない。
ウップルティヒは、ポーズを通して体感している身体の部位はその人の熟練度や意識の持ち方によって違ってくる。
深層部の感覚が薄い人達は身体を持ち上げた時に腕の上腕二頭筋や肩の三角筋辺りにに負担がかかる。
腕や肩に頼りすぎた身体の使い方をしてしまうので1分間、ウップルティヒで身体を持ち上げ続けることはまずはできない。
人間の構造上、手や腕、目、舌といったものが神経と神経の繋がりの発火が活発に働きやすいので仕方がないと言えば仕方がない。
その人達に「股関節の屈曲している部位や骨盤底筋群がある辺りの感覚はどう?」と質問してみると、ある人は「わからない」と答え、別の人は「感じる」と答える。
「わからない」と答えた人はアシュタンガヨガの実践でバンダというものを知覚できていないということになる。
実践の取り組み方や量を見直していかないとバンダというものを知覚して理解することはできないだろう。
「理解することはできるが、知覚することはできない」というあべこべのままになってしまう。
一方、「感じる」と答えた人は腸腰筋や骨盤底筋群はある程度知覚することはできるが、肩甲骨周りの感覚が弱いということになる。
ウップルティヒをいつもよりも長く続けることで肩甲骨まわりや骨盤周りを含めた全体的な深層の部位を磨いていくしかない。
まずは、ウップルティヒを通して腕の筋肉を極限まで疲れさせないと肩甲骨周りの感覚が起こり始めない。限界までウップルティヒの支持を続けて我慢と忍耐を磨いていくしかない。
そうすることで深層の筋肉が使われ始めてくる。
また、身体持ち上げた時に腋の下や肩甲骨周りの筋肉に負荷がくると言う人もいる。
その人達は肩甲骨まわりの深層の筋肉を使うセンスがある程度磨かれているといってもいい。
筋肉でいえば、大円筋、小円筋、広背筋、烏口腕筋、棘下筋、肩甲下筋、前鋸筋、菱形筋や肩甲骨からは離れているが前鋸筋と筋膜で繋がっている外•内腹斜筋あたりになる。
しかし、ウップルティヒをしている間にバンダ(肚と股)が感覚できているか、使うことが出来ているかというとそうとは限らない。
肩甲骨周りの感覚が優れている人は、バンダの感覚が弱くても身体を持ち上げることは出来る。しかし安定感はない。
ウップルティヒを肩甲骨周りからしっかりと押し上げて身体を支えて、ポーズを保持する安定感を生み出すためにはバンダがしっかり入った呼吸が必要になる。
バンダがしっかりと伴った呼吸をできるようにするためには、日頃のアシュタンガヨガの実践を見直していく必要がある。
ウジャイ呼吸を磨いていけば、自然とヘソと恥骨の間の下腹部と骨盤底筋群に締め付けと突き上げる感覚がが入る。
その感覚がないというならば、それは練習の量が足りないか、ウジャイ呼吸を身体本来が持つ自然とは反したやり方で行なっているということになる。
いずれにしても練習の量を積み重ねることでしか気づくことはできない。
ウップルティヒを腕力ではなく、肩甲骨周りやバンダが活発に感じられているというのは、マリーチアーサナc、dなどの捻りのポーズをバンダ(肚と股)が入って、比較的腕力に頼らないで、呼吸とバンダによってポーズをとることができる。
そうしたマリーチアーサナc、dを行うことが、スプタ•クルマアーサナをはじめとした頭の後ろに脚をかけるポーズを深めていくことに繋がっていく。


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